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Gear notes
Mixの依頼を受けると、送られてきたボーカルデータを開くところから仕事が始まります。そこで毎回思うのは、「機材でついた差は、あとから埋められるものと埋められないものに、はっきり分かれる」ということです。
音量が小さい、EQが極端、リバーブがかかったまま——これらは直せます。けれど、部屋鳴りが乗った声と、クリップして潰れた波形は、どれだけ手をかけても元に戻りません。このページは「直せないほうを、機材で先に潰しておく」ための覚書です。
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相談を受けると、ほぼ全員がマイクから選ぼうとします。けれど届いたデータで問題になっているのは、マイク本体よりも接続と入力レベルのほうが圧倒的に多いです。
USBマイク1本で完結させると、入力レベルの調整幅が狭く、ヘッドホンに返ってくる自分の声が遅れます。遅れた声を聴きながら歌うと、無意識にピッチとタイミングが崩れる。これは編集で直しても、どこか不自然さが残ります。
Audio interface / mixer
私が制作で使っているのがこれです。オーディオインターフェースとミキサーを兼ねた6チャンネルの機材で、マイクと楽器を立ち上げたまま作業できます。
選んだ理由は2つだけです。入力レベルを物理のつまみで追い込めること。そして遅延なしで自分の声をヘッドホンに返せること。届く宅録データの質は、ほぼこの2点で決まります。ループバックを積んでいるので、配信や録画にもそのまま使えます。
Amazonで見るAudio interface / mixer
同じシリーズの3チャンネル版です。マイク1本で歌だけを録るなら、入力を持て余さないぶんこちらで足ります。
考え方はAG06MK2と同じで、違うのは入力の数だけです。楽器を同時に鳴らす予定があるかどうかで選び分けてください。
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コンデンサーマイクのほうが高音質、という説明をよく見ます。半分は正しく、半分は環境を無視しています。
コンデンサーは感度が高いぶん、部屋の反響、エアコン、冷蔵庫、外を走る車まで一緒に拾います。吸音していない部屋で使うと、声の後ろに常に部屋がついてくる。これがMixで最も厄介な、直せないほうの問題です。
Dynamic microphone
ライブ用として知られていますが、吸音していない部屋での宅録では、これが正解になる場面が多いです。
感度が低い=余計なものを拾わない。「部屋の環境を整えるより先にマイクを買いたい」という順番なら、コンデンサーよりこちらを勧めます。
Amazonで見るCondenser microphone
部屋の反響対策ができている、あるいはこれからやる前提なら、この価格帯のコンデンサーで十分です。
息づかいや子音の細かさが要る曲——バラード、ウィスパー系——では、ダイナミックとの差がはっきり出ます。
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1本で兼ねようとすると、どちらも中途半端になります。
Monitor headphones — 録音用
国内のスタジオで長く標準機として置かれてきた密閉型。音を良く聴かせるのではなく、粗が見えるように鳴ります。
録音中に「今のテイク、リップノイズが乗った」と気づけるかどうか。気づけないまま録り進めると、あとで全テイク録り直しになります。
Amazonで見るMonitor headphones — 確認用
仕上がりを通しで聴くとき用。長時間かけていられる装着感と、低域まで確認できるバランス。
納品前に「スマホのスピーカーでも聴く」のとセットで使うと、判断を外しにくくなります。
Amazonで見る04
優先順位をつけるなら、この順番です。
マイクを3番目に置いているのは、意地悪ではありません。1と2が抜けたまま高いマイクを買った人のデータを、何度も受け取ってきたからです。
Mixtery
歌ってみたMix、ショート動画のBGM、映像・番組向けの書き下ろしまで。制作実績737件、評価4.9。ご指定の尺・ジャンルでの試作は2〜3日でご用意します。
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